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システム設計の話 その2・売上管理の業務について [システム設計の話]

 売上管理の処理内容について、考えていこうと思います。
 まずは、実際の業務が存在していなければ、システムは構築できないので、仮想のシチュエーションをでっちあげます。

 まずは、業務を行っている会社の設定です。法人の事務所を対象に、文房具などの事務用品を販売している商社とします。アスクルみたいなやつ。
 日々の業務として、営業さんがお客さんから注文を受けて、商品の納品を行っています。
 売上は月ごとに集計し、その結果を経理へ報告し、経理はお客さんへの請求を行います。また、営業実績の成績表みたいな物も、月一回作成しています。

 ざっくりですが、こういう仕事をしている商社があると想定します。
 この業務をシステム化していきます。

 業務をさらに細かく定義しています。
 また、業務を行うタイミングも、明確にしておきます。

○日次業務(毎日、または発生したらすぐに行う業務)
・注文受付
 お客さんからFAX・電話・メールなどで、営業担当者に注文を行う。
 営業担当者は、注文票に内容を記載する。

・ピッキング
 注文票を倉庫担当者に渡す。
 倉庫担当者は、注文商品を倉庫から出庫する。
 注文商品を、営業担当者に渡す。

・納品
 営業担当者は、注文内容から、納品書を作成する。
 営業担当者は商品と納品書を客先へ納品する。

・売上処理
 営業担当者は、納品した内容から、売上伝票を作成する。

○月次処理(月に1回行う業務)
・経理への報告
 営業担当者は、1ヶ月間の顧客ごとの売上伝票をまとめて、経理へ提出する。
・請求処理
 経理担当者は、売上伝票を元に、顧客への請求業務を行う。
・売上実績集計
 1ヶ月間の売上を、実績表にまとめる。

 という感じで、こんなことをやっているんだという事にします。
 システム化されていない、ということにして、これらはすべて手作業で行っているとします。

 さて、とりあえず私が思いつく限りを書き出してみたのですが、今回考える売上管理システムでは、これらすべてをシステム化するわけではありません。売上管理に関する部分のみをシステム化します。全部やってると大変なので。
 赤文字の部分を売上管理システムの範疇とし、システムで行う事にします。

 次に、システム化した場合に、業務がどのようになるかを考えて行きます。

 まず、日次から。
 注文を受けて、納品する商品が揃うまでは、今までと同じ作業とします。
 その後の段階で、納品する商品が決まった状態、つまり売上の内容が決まった段階で、売上内容を、システムに入力するとします。これを、「売上入力」とします。
 売上の内容がシステムに入力されれば、その内容を元に、納品書を作成することができます。これを、「納品書印刷」とします。
 そして、売上伝票の作成も、同様にシステムで可能になります。これを、「売上伝票印刷」とします。
 売上伝票については、システム化されることで不要になるかも知れませんが、紙の状態でファイルに綴じて残しておくっていうのも、よくあることだと思います。

 次に月次です。
 経理への報告は、現状売上伝票の束を渡していたとします。システム化にあたって、経理が処理しやすい形式をヒアリングして、その形式で帳票を印刷することにします。これを、「経理売上報告書印刷」とします。
 売上実績表も、作成内容をヒアリングし、その形式で印刷可能な帳票を準備します。これを「売上実績表印刷」とします。

 これで、なんとなくシステムの内容が明確になってきました。
 売上管理システムによって、業務内容は、以下のようになります。

○日次業務(毎日、または発生したらすぐに行う業務)
・注文受付
 お客さんからFAX・電話・メールなどで、営業担当者に注文を行う。
 営業担当者は、注文票に内容を記載する。

・ピッキング
 注文票を倉庫担当者に渡す。
 倉庫担当者は、注文商品を倉庫から出庫する。
 注文商品を、営業担当者に渡す。

・納品
 営業担当者は、納品内容を、「売上入力」から入力する。
 営業担当者は、「
納品書印刷」で、納品書を印刷する。
 営業担当者は商品と納品書を客先へ納品する。

・売上処理
 営業担当者は、「売上伝票印刷」から、売上伝票を印刷する。

○月次処理(月に1回行う業務)
・経理への報告
 営業担当者は、「経理売上報告書印刷」で、経理売上報告書を印刷し、経理へ提出する。
・請求処理
 経理担当者は、経理売上報告書を元に、顧客への請求業務を行う。
・売上実績集計
 「売上実績表印刷」で、売上実績表を印刷する。

 青文字の部分が、システム化される内容です。
 項目数が減っていないので、システム化による作業の効率化があまり分からないような気がしますが、今まで手書きで作成していた書類が、システム化により、画面がから一発で印刷できるように変わります。実際の打ち合わせでは、その辺をアピールします。
 また、売上伝票印刷については、システム化により不要な作業と判断される可能性もあります。同じ内容がシステム上に残るので。

 さてさて、売上管理システムの機能がざっくり決まってきました。
 次は、テーブルやプログラムを作るにあたって、必要な情報を集めます。


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